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ソイルテラリウム

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− 機材T(プロローグ) −

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ソイルテラリウムを作り始めた当時は。
現在、当たり前のように使っている機材の多くが。いまだ発売されていないか、もしくは開発すらされていませんでした。

今になって考えると。つまり開発当初は、ソイルテラリウムを完成させられるだけの機材が揃っておらず。
全く持ってフライング状態だったことがわかります。

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逆にソイルテラリウムの変遷をたどると。

必要とした機材性能部分に、まるで呼応するかのように新製品が発売されていて。
これを導入しながら、次のステップへ移るようなかたちとなり。

その過程はまるで、「多段はしごを伸ばしながら登る」ような状態だったと言えるでしょう・・・。


ポンプ一つ取っても。

水中ポンプは大変高価で、また、大きな物しかありませんでした。
つまり養殖業者向け製品で、一般人は上部フィルターに付随する、
誘導モーター式しか選択肢が無かったのです。

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それが90年代から、あらゆる機材が劇的に変化します。
水槽シーリングがシリコンに、ステンレス枠がアクリルに。

ポンプも。
誘導モーターから往復ポンプ主流になり、磁石も強力になり小型化され、
小型水槽の「片隅に」設置できるまでになりました。

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− 機材U −

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このように、「必要だ」と思った機材が次々発売された背景には。時を同じくして、「アクア・テラリウム」がブームを迎えていた事が挙げられます。

90年代後半にブームを迎えた「アクアテラリウム」。「ハイドロ・テラリウム」とも呼ばれました。

陸上部分は流木で構築し、そこにコケ類を活着させ。また、ろ過マット等で観葉植物を植えるための場所を作り、これを植え。
さらにはこれらが乾かぬよう、絶えず揚水ポンプで陸上部分に水が流れるようになっています。

当初。ソイルテラリウムが完成できるか否かのカギを握る、最も大きな(装置)要素として。

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「盆栽を育成できる、強力なライト」と。

「乾いた土を維持できる、水と土の分離装置」がありました。

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しかしこの二点は、どちらもアクア・テラリウムには無いもの。もしくは、より強い性能が必要なもので。
残念ながら、そのまま転用して、うまく行くものではなかったので。

「自作(または半自作)する他無い」、となりました。

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照明装置は。

20W級蛍光灯が四灯以上必要(90センチ水槽)な事が、研究の結果判明しましたが。
この時期は、水槽用蛍光ランプが鬼のように新発売され。

この問題は、ほんの数年で一気に解消されるに至りました。

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一方の、「土と水の分離装置」は、完全オリジナルの装置を構築する事になります。

アクアテラリウムの陸上部分は、逆に「乾燥厳禁(乾いたらコケが枯れてしまう)」なので。
このような装置・設備は、そもそも水槽業界に存在しなかったのです。

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− 機材V 水と土の分離装置。 −

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最初は、水槽に土を入れ。
防水のため、建材用の不乾パテで「川」と「池」部分に防水を施し。小型の水中ポンプで川の流れを作っていましたが。

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ハッキリ言って「大失敗」でした。

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パテでどんなに防水しても、水は毛細管現象で土部へ染込んでしまいますし。
すると、土は「ドロ」となり。土の表面に、ビッシリ「カビ」が生えてしまったのです。
(この頃は。何度もレイアウトを作り直し、その度にドロのかき出しを繰り返し。ドロとの格闘の日々でした。)

植物は「根グサレ」を起こし、植え替えようと引き抜いたら、根っこがほとんど無い状態へ。

バクテリアの働きから、川の水は極めて良好で。魚は元気でしたが・・・・。
とても「観賞に耐えるものではない状態」でした。

水と土を分離する装置。ソイルテラリウム。

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ある意味「これがソイルテラリウム」と言っても良いもので。

「試行錯誤」「紆余曲折」「七転び八起き」。の。末。完成したシステム、です。

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そして、ある日発想を転換し。
「防水しないで、土を「棚上げ」すれば良いんじゃん。」、って事でできたのが。0902という装置で。

同時に作った、前面ガラス・カットタイプのテラリウム水槽(0903と0602)でフェアに出展し、完成の域に達たというしだいです。

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− 事業としてのソイルテラリウム −

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水土分離装置も完成し、お客様の許での運用も開始され。メデタシ。
と、思いきや。

給水装置と散水装置が、脆弱すぎて、実用に耐えず。
なんと、毎週・毎日のように(東京へ)メンテナンスへ伺う。
自身にとっては地獄の日々が始まるのでした。

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仕事を終えてから高速を140キロでぶっ飛ばし。
水を補給したりして、またトンボ帰り。という具合で。

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もちろんこれは、お客様におきましても、大変な迷惑にあたり。

「このレイアウトは試作段階で、ご迷惑をお掛け致しますので。メンテナンス料金は交通費のみで結構です。」

とのご了承頂いた、とは言え。自他共に大変な状態でした。(心身ともに逼迫していたと言って過言で無い状態)

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自動の給水システム・散水システムは、かなり以前から構想レベルで存在し。
ほとんどソイルテラリウムの発想と同時期にはあったと思います。

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給水装置が当初から念頭にあったと言うことは、実は当初から事業を視野に入れていた。
という事ですが。

当初の心配事は、手前味噌で恐縮ですが。
「自身がオッチョコチョイなので。操作を間違えるかも。」というものでした。

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結局この問題は、「チェックシートを徹底」した事で。
ほぼ完璧に克服できたのですが。

逆に、操作はミス無しでも「装置のほうが故障する事態」が連発してしまいました。

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装置不具合報告 「給水装置モーター」。

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まず大前提として。オーバーフロー水槽は避けたい。という意識がありました。

オーバーフローは水槽の底に穴を開けなければならないので、
漏水の懸念があったからです。

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普通の。「水がいっぱいに入った水槽」と異なり。テラリウム水槽は、空間部分のガラス面が曇りやすく。
水槽内の換気が必要不可欠なのですが。すると必然的に、水の減りが激しくなる訳で。

個人の趣味で水減りは、コップで水を足せば良い話なので、気にならないのですが。
客先に置く場合、そうは行きません。(まして忙しい方がお客様でしたし)

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しかも、水が減り、ポンプが空気を巻き込むと。
静かが売りの水中ポンプが一変。「ジュウワーーー」っという、けたたましい音が、リビングにこだまし続ける。

という事態に・・・。なってしまうのです。

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水位感知という装置は、その実、意外と難しいもので。

最初のつまづきとして。フロータを使ったのですが。
この場合。給水をオーバードライブさせないと、間欠的にチョコチョコ給水モーターが回ってしまう事になり。

しかも、市販の散水装置を改造したのですが、このモーターがブラシ・タイプでノイズが多く発生し。
リビングのAV機器に影響を及ぼす羽目にまで至ってしまいました・・・。

本当に、泣くに泣けない。状態でしたね。

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装置不具合報告 「給水装置ドライバ」。

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当初フローターは、リミットスイッチが直接モーターにつながっているものでしたが。

直流5Vでは、水槽内まで約4m、ケーブルを延ばすと。
電流が落ちる事が判明。結果、モーターの動作が不安定になり。

さらにレイアウト構造上、小型化も、差し迫った問題だったこともあり。
リミットスイッチをリード・スイッチに変更しました。

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しかし当然リードスイッチは物理的とは言え電子機器であり、直流モータの駆動電圧をかけられる定格は持っておらず。
ドライバユニットを自作しなければならない事になるわけですが。

さらには。
リミットスイッチでは「力的」に、オーバードライブ(水を多めに入れる)がかかり。結果オーライだったのですが。
リードスイッチにはこの作用が無く。

信号電流の増幅と、併せて、オーバードライブ・ユニットの開発も余儀なくなってしまいました。

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上写真が決定版の装置ですが。
開発途上はトラブル続きで、本当に泣かされました。

構造は。
電源電流を、抵抗を介した信号線と、モーターの駆動電流に分け。
リードスイッチから戻ってきた信号電流を増幅して、駆動電流を制御する。

さらには、信号線にコンデンサをかまして、オーバードライブさせる。というものでした。

色々なトラブルにみまわれながらも。
当時、スイッチング技術が劇的に進歩し。なんとこの写真のような、数十ミリの大きさの昇圧ユニットが発売されるようになり。

最終的には、昇圧器と物理的リレースイッチのダブル・シール。
信号駆動完全非接触の、信頼性の高いドライブユニットが完成しました。

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− 意匠T ソイルテラリウムの意匠 −

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意匠と言っても、ソイルテラリウム装置や水槽装置のデザインではなく。
水槽内レイアウトについて説明します。(つまり、作者のレイアウト・ポリシーです)

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前節でも説明した通り、ソイルテラリウムは。複数の要素(植物・魚等)を総合的にバランスを作る、情景レイアウトとなります。
また。複数種類の植物を植える、ネイチャー・アクアリウムのような。美術的構成ではなく。

盆栽のように、一種類(もしくは数種)の植物で、「自然林の風景」を、よりリアルに再現する手法を採用しています。
よく言えば情景レイアウト、悪く言えば。

美術的要素に乏しい、ジオラマ模型です・・・。

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左) 持たされた空間の全てを使って、極限の美しさを表現する。まさに「生きた美術品」アクアリウム。

右) 五百年の歴史の中に培われた、究極の栽培技術を駆使して仕立てられた。まさに「生きた芸術品」盆栽。

ソイルテラリウムの、樹木や石組み等、アイテム配置のコンセプトは、実はアクアリウムと逆のものと言えます。

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アクアリウムでは、前景にモス・グロッソ等の低草、中景にロゼッタ・岩・流木等のメインアイテム、背景に有茎・テープ類等を背景として配し。
水草を「全て見せる」手法がとられますが。

ソイルテラリウムでは、基本的には、大きいものを手前に、小さいものを奥に配置します。


アクアリウムのレイアウト

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アクアリウム水槽では通常。
前部に小さいアイテム、後部へ行くほど大きなアイテムを置く。
というセオリーがあります。

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前部には、マット系の「コケ」や、背の低い水草。

中部には中くらいの背丈の、ロゼッタ系水草や流木、石など。

後部には、有茎類(茎の長い)水草や、テープ状水草など。

前から順に、背の高いものへと植える。というデザインです。

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これはつまり。前面から見たとき、全てのアイテム・水草を「魅せる」というもので。
実際、見たことの無い方は。一度ぜひご覧なって欲しいと思うのですが。まさしく、「息を呑む美しさ」です。

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つまり、遠近感を強調している訳ですが。
もちろんこうすると当然、奥のアイテムが見難くなる訳で。

作者のポリシーとして、「全て見せるより、見えそうで見えない」部分があったほうが良い・・・。

言わば「チラリズム(汗)」の要素をコンセプトとしています。

← 何がなんだかよく分からない絵ですが。
  奥の「 滝 」は。本来レイアウトの「見せ場」ですが。
  意図的に「見づらい」ようにしています。

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その点、盆栽はこのような表現方法は採用しません。

盆栽は、およそ見る方向が決まっているものの。
他方から見ても違和感無いよう、遠近感は付けないのが一般的です。

何故なら、遠近感を付けてしまうと。植木鉢を回して反対側から見たとき、違和感がでてしまうからです。

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− 意匠U 盆景 −

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この「盆景」の章は。
前々節の「庭園」同様、否、それ以上にほとんどの方が知らない。極めてマイナーな世界なので。
興味のある方のみ、お読みください。
そうでない方は、次の「盆栽」の項までの読み飛ばしをお勧めします。

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皆さん「盆景」という言葉をご存知でしょうか。

今ではひじょうに少なく、目にすることもほとんど無いのですが。
泉流・温故流・岳水流など、十六の流派を擁する、実は日本の伝統芸です。

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江戸時代より盛んになった座敷飾の伝統芸で。文字(漢字)から見ると、盆栽に属するように思われますが。
実はこの場合、植物などは使わず。

ケトを練って山水や海岸風景を作り、色砂で着色して盆上に情景を作り上げる。「あそび」のひとつです。

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「盆景」と言う言葉にも、いくつかの定義があり。
盆栽の一種、「石付き盆栽」を盆景と呼ぶ場合もありますし。箱庭のことを、こう呼ぶ事もあります。

また。中国語では、日本語の盆栽の事を「盆景」と表します。
少々ややこしいのですが、この場合の盆景は、全く違う意味となる訳です。

ここで取り上げているのは道芸としての盆景ですが。道芸とは、「華道」「茶道」等と同じ。
日本の「技芸」です。

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この場合、皆さんご存知のように。
「華道」にしても、「茶道」にしても。「かたち」や「動作」が「完璧」に決まっており。

この「決まり事」に反する「かたち」や「動作」は、「邪道」とされ。忌み嫌われるわけですね。

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伝統芸としての盆景にも同じ事が言え。
構図の取り方・下図。砂のまき方まで厳格に定められており、邪道は許されません。

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また盆景も、実は庭園と同じように、その原形が「日本書紀」にも登場する大変古い歴史を持つものです。

しかし、現在の形になったのはかなり後で、幕末に竹屋光昭という人物が「竹屋流」を開いたのが最初と言われています。
ただ、華道と異なり。ほぼ途絶えてしまったため、高齢の人でも正確な意味を知っている人は少ない状態となっています。

庭園のページで。「趣味としての庭園」は、残念ながらほぼ途絶えてしまった。と、記しましたが。
盆景の場合、知名度含め。その存在が、ほぼ完全に、日本の文化から消滅してしまったと言えるでしょう。


諏訪郡市博物館等連絡協議会様より。

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ソイルテラリウムとの関連性からすると。

この写真をご覧いただければ分かるように。まさに作者、ハット・フル・オブ・スターズのコンセプトそのものの世界です。

更に。盆景とソイルテラリウムとの世界観においては、もう一つ共通点があります。
盆栽は前記通り「遠近法」を使いませんが、盆景の場合はこれを用いて作られるのです。

実は先に述べた、各流派の「秘伝」とは。まさにこの「遠近感をいかに表現するか」によるものだとされているそうです。

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「遠近法」は、ヨーロッパ・ルネサンスによって生み出され。
一方の日本には、描写上の遠近法は存在せず。故に、文明開化によって、半分、欧米よりもたらされた文化であると言えるでしょうか。

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その点。灯篭や蹲のミニチュア等を配した「箱庭」をよく見かけますが、この点で盆景は、実は全く似て非なるものなのですが。
「自然の情景を手元に置きたい」。こうした意識は元々あった訳で。本当は盆栽を座敷に飾りたかった事でしょう。

しかし照明の関係上、これが叶わなかった故。
このような形で、「模型を座敷に置く」という、珍しい文化が生まれたのですね。

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− 水槽内で育成できる植物T 盆栽 −

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先ほど。
ソイルテラリウムは、「盆栽を育てられるライトを研究し、その能力のある機材を使っている」と記しましたが。
実は。この表現は、極めて限定的と言わざるを得ません。

つまり、盆栽と言っても、数種類の植物しか育成できないのです。

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自身の育成実験の結果では。「香丁木」「イボタ」「チリメンカヅラ」等が、育成可能である事が確認されています。
他にもある可能性はありますが、現状では「香丁木」を中心に植えています。


盆栽の最高峰とも言うべき「黒松」。

例えば黒松は、極めて強い日差しを好み。

逆に、夏場の強烈な日光が当たらないと、良い状態を保つ事が出来ない。

残念ながら言わば、ソイルテラリウムに最も向かない樹種です。

メタルハライドとも呼ばれる、「水銀灯」を使えば。
もっと多くの盆栽を栽培できるかも知れないのですが。水銀灯はご存知の通り、大変な発熱があり。

自分の趣味として運用するならともかく、一般の方宅に置くのは難しいことから。
現在は、「蛍光灯」を用いて盆栽の育成を行っています。

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「水槽の中に盆栽を植える」という行為は、残念ながら、ご理解を頂けない場合も多々あり。
自分自身も、「植物は日光を当てたほうが良い」と、わきまえており。なので、決して盆栽を「いたずら」に扱っている訳ではないのですし。
この辺の意識は、平行線とは思われますが。

お客さんの許で「十年以上」もの間。植え替え無しで、生育し続けている事実が、一定の答えを出している。
と、思っている。今日この頃です。

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− 水槽内で育成できる植物U 観葉植物を使えば良いのでは? −

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観葉植物は水槽内飼育にうってつけで。
実際、アクアテラリウムでは主体的に使われています。

観葉植物は、主にジャングルの低木・下草で。日陰でも良く育ち。耐湿性も兼ね備えている場合が多く。
その点ではまさに水槽育成に最適と言えるでしょう。


アクアテラリウム(商標:ハイドロテラリウム) スーパーディスカウントストア。ミスターマックス様。
観葉植物は、鬱蒼とした熱帯ジャングルのデザインです。

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しかし容姿面から、総じて「葉」が大きく。
つまり。観葉植物で水槽レイアウトを構築すると、熱帯ジャングルの雰囲気になってしまうという弊害があり。

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文字通り本末転倒。
ソイルテラリウムの、「(日本の)渓流風景を水槽に・・・」という、大前提が崩れてしまうのです。残念ながら。

このため。
観葉植物ではなく、葉が小さく、小さくとも「大木」に見える、「盆栽」にこだわり。
その育成方法に特化して、機材性能を追及して来た次第です・・・。

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ソイルテラリウム対応盆栽 「香丁木」

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ハクチョウゲの園芸品種

アカネ科 台湾・中国・インドシナ原産 常緑 低木 対性 株立ち

和名「ハクチョウゲ」 JapaneseSerissa(英) 満天星(中)

性質は極めて強健。葉が小さく。枝分かれ良く。
刈り込みに耐え。耐湿性・耐陰性を持ち。病気にも強い。

ソイルテラリウムに最も適した樹種。

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初めて蛍光灯育成に成功した樹種です。挿し木が極めて容易で。
写真の株も、ピカピカの新芽を伸ばし。芽を摘んで挿すと、水槽内でどんどん増やせる程です。

おまけに。
八房なのに、「花」が咲きます。お客様のレイアウトも、なんと毎年咲いて。花見ができるのです。

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この上ない。素晴らしい樹種ですが・・・・。

2010頃らかブームが去ってしまい。仕立て上がったものは、今でも流通しているのですが。
親木の苗木は、ほぼ入手不可能に陥ってしまい。今では植えられなくなってしまった樹種です。

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ソイルテラリウム対応盆栽 「ヒメツゲ」

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柘植の木の園芸品種。

残念ながら、香丁木に比べ。「葉が大きく」。
ミニチュア樹木感には劣ります。

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しかして盆栽としてみれば、
柘植の木は本来、由緒正しい盆栽種であり。

後発で、今でこそ定着していますが、盆栽種としては、昔は邪道に近かった「香丁木」とは。比べ物にならない好品種です。

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前記の、入手困難になってしまった香丁木の後継を探し。
「ナンテン」「ヒサカキ」「ヤシャビシャク」から、松柏類の「コメツガ」「羅漢マキ」まで。

あらゆる「庇陰性(半日陰性)」樹木を検討した結果。たどり着いた盆栽種です。

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Hat Full of Stars